着物の用語集


着物には独特の用語があります。
どうしても覚えなくてはならないものではありませんが、参考までに掲載いたします。


あ行

アール・ヌーボー
19世紀末、ベルギー・フランスに起こり、ドイツ・オーストリアに波及した建築・工芸の新様式。植物の枝や蔓〈ツル〉を思わせる、流れるような曲線を特徴とします。

藍瓶 (あいがめ)
染色用具の1つ。藍染をする時、染料液を入れる大きな瓶。藍壷ともいう。約130~360リットル入る。昔の中形や藍染の小紋はすべて、この中で浸し染めされました。

合い口 (あいくち)
仕立て上がったキモノの縫目を境にした、模様と模様との合わせ目を合い口といいます。

藍染 (あいぞめ)
藍は植物染料の一種。
日本で最も古い藍は山藍といわれている。その後中国から伝わったのが蓼藍〈タデアイ〉で、日本全国に伝わる。昔は草をそのまま乾燥して用い、水に入れて腐敗(発酵)する時の還元性を利用して生地に染めつけ、酸素による酸化で発色させていた。
後には、乾した葉を大気中で水を打って腐敗させ、 〈スクモ〉を造って貯蔵し、さらに玉藍にして貯蔵していた。必要に応じて、そのつど利用する。

あしぎぬ
経〈タテ〉・横〈ヨコ〉の糸が、太細入り混ざった不揃いの平組織の絹。粗悪な絹という意味もある。

足付け( あしつけ)
一般に、黒の地色に用いるぼかし染めのことをいう。

あしらい
友禅染のなされた模様の部分に、ワンポイント的な刺繍や金加工を加えることをいう。

あたり
模様をどこに置くか等の目安をつけること。位置づけ。

誂え染( あつらえぞめ)
生地・柄・色・加工方法等を好みに応じて染めることをいう。別誂え(染)や誂えと呼ぶ場合もある。主に、色見本や柄見本から、好みの色・柄を選択し、寸法等を指定して染色すること。

後友禅加工( あとゆうぜんかこう)
友禅染工程のうち、地染をした後に、挿友禅などをしていく加工工程をいう。

雨コート( あまこうと)
雨の日の外出時に、長着の上に着用するコートをいう。(=和装レインコート)

綾織物( あやおりもの)
生地の表面に表れた、様々な線や形の模様のことで、斜めに交差した組織をもつもの。

洗張り( あらいはり)
キモノの手入れの1つ。汚れたキモノや布地をほどいて洗い、板に張ったり伸子を張ったりしてしわを伸ばし仕上げる。

袷 (あわせ)
裏をつけて仕立てたキモノの総称。袷羽織・袷長襦袢なども含む。男物袷の裏は通し裏。女物は胴裏・裾回しを用いて仕立てる。

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